仙台育英学園の皆さん、ようこそ集まっていただきました。
あの東日本大震災から2年8ヵ月が過ぎました。今でも30万人近くの方々が仮設住宅などで暮らしています。大変大きな災害で、たくさんのものを失ったと思います。命だけではなくて、家族もそうですし、仕事、街並み、思い出もそうではないかと思います。
私は兵庫県の出身なのですが、18年前、神戸で大震災に遭いました。しかし、全国各地からたくさんのご支援をいただきました。日本だけではありません、世界のたくさんの国々からもご支援をいただきました。今回、東北の大震災も140を超える国々や、90を超える国際機関からあたたかいご支援をいただきました。本当にありがたいことだと思っています。やはり人と人との結びつき、絆…そういったものが大事であるとあらためて私は感じました。仙台に住む皆さん方も同じように思われたに違いないと思います。
そういった中で、今日はフィンランドから『サンタ・プロジェクト』ということでサンタクロース、そしてベルカント合唱団の皆さんに来ていただいております。学校で習ったかと思いますが、フィンランドは大きな国ではありません。日本よりも遥かに北の方にあります。人口は500万人あまりですから、日本でいうと兵庫県と同じような人口の国です。しかし大変教育熱心で勤勉な国民として知られ、世界でも有数の豊かさを誇っています。また、サンタクロース発祥の地でもあります。今日はサンタクロースのふるさととも言える、フィンランドのロヴァニエミ市のエスコ市長さんをはじめ、これから登場するサンタクロースの皆さん、ベルカント合唱団の皆さん…こういった方々が被災地の方々と交流を深めて、そして少しでも皆さん方に喜び、光、希望…そういったものを持っていただきたいという思いで来られています。
このプロジェクトは、本日いらしている実行委員会の内田健夫委員、そして関東学院大学の伊藤玄二郎教授、関東学院大学の学生の皆さんなど、大変多くの方々の協力で成し遂げられています。仙台も、東北楽天ゴールデンイーグルスが優勝いたしました。この前のパレードに、皆さん出掛けたという方もいらっしゃるかもしれません。それに引き続いてのサンタクロースの登場ということであります。この東日本大震災からの復興というのは、大変困難な仕事でありますが、日本のためにも必ずやり遂げなければならない仕事だと思っています。政府も一丸となって頑張っています。神戸も全国の皆さん、あるいは世界の皆さんからご支援をいただいたからこそ復興できたと思っています。ですから、その恩返しをという思いで、しっかりと頑張ってまいりたいと思います。
皆さん、びっくりしますよ! このあと、本物のサンタクロースを見たら…。これが本物のサンタクロースか、というなかなか魅力的なおじさんがまいりますので、楽しみにしていただきたいと思います。ありがとうございます。 |