2014年度 仙台育英硬式野球部 四国八十八ヶ所霊場巡拝レポート
 
 Report 1


先輩方が自分たちの試合を
見守ってくれることを祈って…


佐藤くん フレックスコース 2年(秀光出身)


 お遍路に参加してまずは本当に貴重な体験となりました。今まで、お寺や神社に興味や関心があまりありませんでしたが今回のお遍路を通して今まで自分は何か損をしていたなと感じました。それは、お寺そのものに感動したからです。昔にあんな技術を持ち見る皆の心を動かせる物をしっかり見てきていなかったこと。
 そして、今回このお遍路に行く理由が大きく2つあり1つはこの仙台育英にいる限り絶対忘れてはいけないさつき祭ウォークラリー中に事故で亡くなられた3名のご冥福を祈るためと自分達の選抜・夏の必勝祈願。その2つを思いながら歩いていった。体験をしてみて想像したものより全然辛くて最初は驚き今は道が作れて歩きやすくなっているが昔の空海さんがこの道を歩いた時は道という道がなかったと思うと想像を絶する旅だったのだろうなと思う。今まで歴史の教科書で見てきて勉強してきたもの改めて自分で体験をしてお遍路をした5日間は常に授業を受けている様な気持ちになった。そんな中で、1番だったのは、長く歩いた後にあの高い所から見える味わったことのないきれいな景色、あんな体験を出来て本当に良かったと思っています。お遍路を通して、亡くなられた3人の先輩方がこれから他界でしっかり元気よく過ごしてることを願い、自分達の試合を空から見守ってくれてることをこの旅で祈れました。この機会を作っていただけたことに本当に感謝しています。




 Report 2


私たちの思いが3人に届き、
喜んでくれることを願っています


郡司くん フレックスコース 2年(ちはら台南中出身)


 この度行かせて頂いたお遍路では、本当に貴重な体験をすることができた。

 時に険しい山道を上り下りたりしたり、ロープウェイに乗ったりして、十数ヶ所のお寺を4日間で巡った。全てを歩いて回ると何ヶ月もかかるらしいが、今回の一部だけでも、だいぶたくさん巡った気がする。校長先生と巡ったということで、様々な歴史の話を聞かせてもらい、知識の幅が広がった。

 今までにも硬式野球部は何度かお遍路に行かせて頂いている。校長先生のお誘いから始まったもので、目的としては5・22の飲酒運転の事故で亡くなった3人の為にできることをしようという思いからである。私達はお寺で手を合わせる時、片手に弘法大師様である空海の事を、もう片方の手には、亡くなった3人の事を思って手を合わせた。私達の思いは、3人に届いただろう。喜んでくれていることを願っている。そして3人の命を無駄にしてはいけないと感じた。

 3人の事を思うと、今、私達が生きれているのは幸せな事である。私達と同じ年齢で命を奪われてしまった3人の事は、同じ仙台育英として頭の中にしっかり書き留めておき、精一杯生きていこうと思う。そして弘法大師様である空海の功徳を頂いたので、硬式野球部としても、目標である甲子園優勝に向けての更なる発展をしていきたい。そうする事が、今後私達ができることであると思う。この経験を、何事にも活かしたい。






 Report 3


この貴重な経験を他の部員にも伝え、
活かしていきたい


佐々木くん フレックスコース 2年(富谷二中出身)


 12月の20日から26日まで野球部のメンバー19人で四国へお遍路に行った。お遍路に行くきっかけになったのは、平成17年5月22日に起きた、3人が命を落とした事故だ。正直今回のお遍路に行く前までは、その事故にいたわけでもないので関係ないというより、そういうことがあったとしか思っていなかった。

 しかし、今回お遍路に行く前に細かく事故について聞いて、本当に大きい事故だったんだと再認識することができた。今回のお遍路は硬式野球部の19人が行った。お遍路はこの事故がメインではあったが、野球部では絆を深めることも目的として行った。

 今回のお遍路は勉強になることだらけだった。上ったり下ったりで大変なところもあったが楽しかったし、良かった。校長先生や他の先生方がいなかったら、こんなにもきつい山登りを楽しくまわることができなかったと思う。約1週間しかいなかった校長先生との時間も長く感じた。野球部の目的の一つである絆を深めることもしっかりできたと思うし、本当に貴重な時間を過ごさせてもらった気がする。行動が遅くなってしまったりしたのですが本当に行って良かったなぁと思える。

 最後に一緒に同行してくれた校長先生を初めとする先生方に感謝をしっかりし、この貴重な経験を行っていないメンバーにも伝え、野球に活かしていきたいと思う。







 Report 4


時間を無駄にしてはいけないと

今生きることに幸せを感じました

谷津くん フレックスコース 2年(岩切中出身)


 12月20日から12月26日までの7日間、代表として四国巡礼〜お遍路に行かせて頂いた。7日間あったうち2日は、移動日で1日は、陸上部応援に行って正確には、4日間代表として四国でお遍路を行った。

 私は、初めてお遍路に行って様々な歴史やお寺などを見てとても勉強になった。校長先生に色々な話をして頂いてとても興味を持ちながら四国のお遍路を歩いて回った。同行二人ということで歩いてお遍路中は、空海(弘法大師)と一緒に巡礼して長い道のりを歩いた。足場の悪い山道を上ったり、下ったりして汗をたくさんかきながらもお寺を目指し歩き続けた。このような道を今みたいにまともな靴も無しに歩いていたと思うとすごいと思う部分がある。

 お遍路を学校代表として参加させて頂き巡礼をしていく中で私達の先輩である生徒が交通事故によって3人の方が亡くなり、私達はその3人の方々の思いも背負い1つひとつのお寺を巡礼して周りお経を唱え続けました。過去の事ですが亡くなられたのは、私達と同じ歳なので今普通に生きていられることに幸せを感じて日々の時間を無駄にしないでいきたい。

 今回このような体験をさせて頂き初めて経験するものが多くとても貴重な時間だった。代表として今回お遍路に参加させて頂いた経験を今後の人生に生かして生徒の模範でこれからもやっていけるようにしたいと思う。






 Report 5


硬式野球部員の代表として
道のりを歩ききりました


佐藤くん フレックスコース 2年(佐沼中出身)


 12月21日から、12月25日の約5日間、四国でお遍路を行った。私達、硬式野球部19名が、部員総全73名の代表として参加をした。校長先生をはじめ、順一朗先生、教職員の方々と共に険しい山道や長い長い道のりを歩き切った。このお遍路では、私達19名が初めての経験で分からないことが沢山であったが、校長先生をはじめとする先生方のお陰で、充実したお遍路をすることができた。また、このお遍路を行うことには意味があった。私は、この体験したことを終わってから、伝えていかなければならないと感じた。それは、5・22の飲酒運転事故により、私と同じ年齢で亡くなられた3人の弔いの意味もこのお遍路に含まれていたからだ。遍路道を歩くたびに、私個人の願いが成就することよりも、3人の為に少しでも何かできたら、といった想いの割合が圧倒的に多いと今、振り返って思う。校長先生からの事件当時のお話を聞き、命より大事なものは無く、また、尊いものは無いと、5日間で学んだ。途中の山道で大変な所もあり、大変な思いをしたが、今このように大変と思える事自体が幸せなことだと感じた。生きていることに感謝し、今後の生活でも亡くなられた3人に胸を張って、しっかりと生きていると言える生き方をしていきたい。また、この事故から飲酒運転根絶運動が波及していった事を忘れずにいたい。お遍路で学んだものを行動に移してこの経験を活かしたいと私は思った。


               



 Report 6


自分で守らなくてはいけない
命の尊さと大事さを実感して

平沢くん フレックスコース 2年(高崎中出身)


 私は5月22日の国道45号線の交差点でウォークラリー中の当時16歳だった3名の方々が飲酒運転の車にはねられ亡くなった事故のご冥福をお祈りをした四国巡礼お遍路に行った。約10年前の事故でその当時私とさほど年齢が変わらない方々の若い命が失われてしまったことはとても悲しいことだし、悔しい思いがしている。

 このお遍路を通じて感じたことは大きく分けて2つある。
 1つ目は命の大事さである。命はこの世の何よりも尊いものであり、それは自分で守らないといけないし他人に頼ってはいけない。事故にあった3名の方々はただ青信号で横断歩道を渡っていただけなのに亡くなってしまって、他人では守れない状況で命も守れるように気をつけて常にいなければいけないことを学んだ。この3名の方々の死を無駄にしてはいけない。この事故から私達は世の中に飲酒運転は絶対にやってはいけないことだと呼びかける必要があるし、他の人よりも説得力があると思う。もう飲酒運転での犠牲者も出さないように声がけをできる限りしていきたい。

 2つ目は部活動での活躍である。亡くなられた方々は野球が好きだったということで、自分達が一番喜ばせてあげられるのは野球部である私達が活躍する姿だと思う。だから春の選抜、夏の甲子園で活躍する姿を見せてあげられるように頑張っていきたい。






 Report 7


厳しい道のりでしたが、
自然の美しさは言葉で表せないほどです


紀伊くん フレックスコース 2年(新庄明倫中出身)


 私はこの度四国巡礼〜お遍路〜に参加させてもらった。その理由は10年前の5月22日に起きた事故により亡くなられた3人のご冥福を祈る為だ。私は色々な方から当時の事故について聞き、命の尊さ、事故の悲しみ、そして自分の無力さを思い知った。しかし、話を聞いただけの私の思いなど当時事故に直面した先輩方の足元にも及ばないだろう。けれども、その思いを私は胸に持ち、3人のご冥福を祈る為、お遍路に臨んだ。

 私がお遍路に行った時、四国霊場開創1200年という記念の年だった。校長先生をはじめ仙台育英の先生方と一緒に歩き始めたお遍路道。最初は平坦な道が続き、実は楽なのではと思った。しかし、少し山道に入ると一気に傾斜が大きくなった。それにより足にかかる負荷が急激に増加し、汗をダラダラとかきながら私はお遍路道を進んだ。大変な思いをしながら進んだお遍路道だったが、その道中での自然の美しさは言葉で表す事ができない程素晴らしいと感じた。そんな長く険しいお遍路道を進んでたどり着く寺々は清らかさに満ち溢れており、私の気持ちを自然と引き締めてくれた。そんなお寺でお経を上げ、3人のご冥福を私は祈り続けた。

 この四国巡礼〜お遍路〜で私は、亡くなったら二度と戻ってこない命の重さと、今ある命のありがたさを深く考えさせられた。明日又は数時間後、何が起きるか分からない世界で、私は今を大切に生きたいと強く思った。





 Report 8


参加し、人間としての幅を
広げられた今の私があります


青木くん フレックスコース 2年(小山豊田中出身)


 私は、四国巡礼〜お遍路〜に参加してお遍路とは何か、何の為に行うのかなどを実際に参加し、分かったことや感じたことがたくさんあった。そして文化や歴史、そういった所まで校長先生のお話しがありとても多くの歴史を学ぶことができた。

 今回私達がお遍路に参加した理由は、私達の先輩である交通事故で亡くなった3人のご冥福をお祈りする為にこのお遍路に参加し、命の大切さ、尊さを改めて感じることができた。

 その中で私はお遍路中何も考えずに歩くのではなく、自分を見つめ直したりなど考えながらお遍路道を歩くことができた。さらにこのお遍路では各神社に行くだけではなく、ご飯の時もしっかりとした挨拶をしたりそういった礼儀作法も教えていただき行った。こういったことは普段の私生活でも活かして実際に心の中で唱えたりなどお遍路を通して人間としての幅がとても広げることができた。こういった経験は校長先生の教えがあったからこそ今の私があると思う。

 私はこのお遍路を通して命の大切さ、尊さ交通事故など人の命が奪われてはいけないということを参加したからこそ分かったことがたくさんあった。それだけではなく文化や歴史、礼儀作法など人間としての幅を広げることができた。この経験はここだけではなくこれからも活用していきたいと思う。こういった経験をさせてもらった先生方に感謝したい。






 Report 9


般若心経を少しずつ言えるようになり
とても嬉しかったです


中島くん フレックスコース 1年(木更津富来田中出身)


 先月20日から1週間四国巡礼お遍路に私は行った。1日目は、宮城県から大阪のホテルの移動だけで終わった。大阪のホテルは甲子園でも泊まると聞いていたのでとても楽しみだった。2日目は、京都府に移動し全国の高校駅伝に仙台育英が出場していたのでその応援に行った。女子と男子両方入賞の8位以内に入る事は出来なかった。しかし校長先生から仙台育英の部員の事を教えていただき仙台育英が全国の駅伝大会に出場している事だけでも立派ですばらしい事と感じた。今年は3年生がいない中での大会だったので来年は2年生にもなりもっと良い結果が出せると思うので期待をしているのとまた応援したいです。
 3日目からは、お寺をまわり始めた。移動はバスが多かったが山を歩いて上ったり下りたりして歩ける所は出来る限り歩きました。本堂についたら般若心経を言い事故で亡くなられた3人の方々のご冥福をお祈りした。あのような事故は二度とあってはならない事ですしこれから先そのような事がないようにと思い祈った。お寺を何度かまわっていくうちに般若心経を少し覚えてきていた。少しずつ言えていく事がとてもうれしく思った。加藤校長先生には、私達が移動しているバスや登山中だったりと気をつかっていただきとてもうれしく思った。ホテルなどでは、ご飯を食べる時の常識を教えていただいた。このお遍路は私を成長させてくれた。





 Report 10


同行二人の空海のことや、
5.22のことを考えながら歩きました


百目木くん フレックスコース 2年(茂庭台中出身)


 私は12月20日から6日間、仙台育英野球部の代表として四国へのお遍路に行かせてもらった。私にとっては初めての体験となり、どういったことなのか想像がつかなかったが先生から出発前にどういったことなのかを説明してもらい、お寺に行くまでの道のりが大変だということだったり同行二人の意味で空海と歩いている気持ちでお遍路道を歩いてほしいということを言ってもらった。

 その中で、同行二人の空海だけではなく、私達、仙台育英として忘れてはいけないのが5・22の飲酒運転での事故で命を奪われてしまった3人のことをしっかり考えていき、頭に入れてお遍路に参加してほしいということを校長先生からも話していただいた。2日目から5日目まで寺巡りをした中で般若心経というお経をとなえ、読んでいくうちに全部は覚えることは出来なかったが、少しは覚えることができた。

 このお遍路をした中で野球以外のことであったり、5・22の3人のことも思ってでの寺巡りをして、改めて命の大切さを感じることが出来たすごくいい経験になったと思う。この経験を無駄にせず、これからの部活や学校生活等につなげていきたいと思った。

 そしてこの経験をこれからの人生の中にも生かしていき、これからの生活に生かしていきたいと思った。





 Report 11


お寺や歴史、マナーなどを
校長先生に教えていただきました


小林くん フレックスコース 2年(みどり台中出身)


 私達は、四国のお遍路に行かせてもらってとても良い経験をさせてもらった。
 初めて、お遍路に参加させてもらい最初はただ道を歩くだけなのかと思っていたが一つ一つの寺にいろんな意味があり校長先生の知識の多さに驚きました。自分自身もたくさん学べて知識を増やすことができた。

 今回お遍路に参加し、寺の色々な意味以外でも四国各地の歴史や食事の挨拶、礼儀作法なども校長先生に教えていただき、お遍路の時だけではなくこれからの学校生活や私生活でもどんどん活用していきたいと思っている。今回のお遍路に私達が参加をする為に校長先生、他同行してくださった計3名の先生方、バスの運転手さん、ガイドさんに感謝しなくてはいけない。高校生からこんなに素晴らしい経験はあまりできないと思う。これからの人生でもう行けないかもしれない。般若心経にとても興味を持った。最初は何を言っているか分からなかったし、全然よく分からなかったがだんだん少し面白いなと思い、最後は全部覚えたいと思った。

 そして佐々木先生からは、言葉の選び方について話してもらった。すこし上手に言ったような言葉が相手には失礼になってしまうことがある。難しい言葉を使おうとすると逆に悪い方向にいってしまうことがあるということを学んだので高校生らしくしていきたい。
 本当に良い経験をさせてもらいありがとうございました。


 




 Report 12


自分の周りでできることから
変えていきたい


若狭くん フレックスコース 1年(秀光出身)


 私は今回、人生初めて「お遍路」のため、約1週間四国に行った。2日目に京都に行き全国駅伝の応援でした。目に見える結果は残念だったが、応援が終わって校長先生から陸上部の過去にあった話を聞くことができた。とても大変な思いをして来て、全国の舞台まで行ったという事だけで、まずとてもすばらしいということで、そういう良い所や姿勢は私達も見習っていこうと思う。そして、来年の駅伝も盛り上がると思うので、野球部も負けずにがんばっていく。

 そして、5月22日に起きてしまった交通事故の事について、新たに深く考えることができた。この事故は学校行事で松島まで歩いて行く途中で起きた。国道45号線の今はびっくりドンキーやホテルルートインがある所の横断歩道で、青信号を横断中に飲酒運転の大きな車が横断中の列に突撃して、男子生徒1人、女子生徒2人の計3人の尊い命が奪われた。もうそのような事は起こってはいけない。そのためにはまず自分、そして自分の周りから変えていけれることがあれば変えること、今、あの3人が生きていたらどのような人生なのかなどを考えながら今回のお遍路で歩く時に思いながら歩いた。それであの3人に喜んでもらえたらとてもうれしい。

 初めてこのお遍路をやって、いろいろな事を学ばさせてもらった。この期間を無駄にしないよう今後生活を見直してもっと良くしていきたいと強く思う。





 Report 13


先輩方の分までと、一歩一歩
噛み締めながら歩きました


瀬戸くん フレックスコース 1年(秀光出身)


 この度、私は5・22の事故で尊い3人の命が奪われそのご冥福をお祈りした四国礼拝お遍路に参加させてもらった。まずこの事故とは、今から9年前、多賀城校舎から旧松島校舎へ向かって歩くという学校行事をしていた。その時、ある班が国道4号線の横断歩道を渡っていた。その時は確かに青信号だったという。しかしその瞬間思ってもなかったことが起きた。それは酒を飲んで酔っ払っていた飲酒運転車が横断歩道を渡っていた多くの生徒の所へつっこんだということ。その結果、3人の命が失われ、その他にも何十人という生徒が重軽傷をおった。そして今も事故によって怪我をした生徒の中に後遺症が残って日々苦しい生活をしている人もいるという。そしてこの事故は、毎年5月22日にテレビで放送されるほど大きなもので、学園の中でもI-Lion-day という命を大切にしようと考えたり、見たり、聞いたりする特別な日になっている。そして今回その亡くなった3人の先輩方の死を学園を代表として野球部の数名でご冥福をお祈りさせてもらった。私はお遍路出発前から、長い距離を歩いたり、険しい山道を歩いたりすると言われてあったが、実際はそんなに大変じゃないだろうと思っていた。しかし予想は私が思っていたのとは遙かに違っていて、筋肉痛になるほどで甘くみていた。しかしその分、亡くなった3人の先輩方の分まで一歩一歩噛みしめながら歩いた。改めて命は大切なんだと感じた。






 Report 14


亡くなった3人を思い、
意識を高く持ちながら臨みました


佐々木くん フレックスコース 2年(北上中出身)


 今回、お遍路に参加させていただいた。お遍路は高校生活の中で味わう事が出来ないと考える。こういった経験は一生物だ。

 その中で一番の目的は、平成17年5月22日に起きた交通事故の事だ。この交通事故で3人の高校生がその場で即死した。原因は、飲酒運転だ。亡くなった年頃は、今の私達と同じだ。こんなにも早く命を奪われるというのは誰も考えていなかった。

 今回のお遍路は、仙台育英の代表として私達硬式野球部が参加した。私を含め全員が初めてだった。校長先生や佐々木順一朗先生は何度も来ている。お遍路中は、どんな時でも忘れない事が、交通事故だと言ってもらった。例えば、右手を空海さん左手を交通事故で亡くなった3人を思いながら唱えると校長先生に教えていただいた。そういった部分では意識を高く持ち臨んだ。ここを歩かないとお遍路ではないという事でさまざまな山や道を列になって歩いた。長く上ったり下って行くうちにお遍路の大変さを味わう事ができた。これは本当に一生味わえない。正直、興味もなかったのが事実だ。しかし初めて行って大変な事もたくさんあったがその中でも楽しい事や学んだ事もあった。行ったメンバーともこれ以上ない程会話をした。さらに仲が良くなった気もした。

 改めて今回参加させていただいた命の大切さ、歴史について学べた。学んだ事を私生活や部活動に活かしていく。

 




 Report 15


お教に素晴らしい意味が
込められているのを知りました


前野くん フレックスコース 2年(茨城 千代川中出身)


 私は12月20日から6日間、仙台育英野球部を代表して四国のお遍路に行かせてもらった。私の中でお遍路とは全く想像がつかないものであったが、先生から出発前にどのようなことなのかを説明してもらい、お寺に行くまでに大変なことや同行2人の意味で空海と歩いているように遍路道をしっかり歩いてほしいということを言ってもらった。

 そして同行2人の空海だけではなく、我が仙台育英で忘れてはならない5・22の飲酒運転の事故で命を奪われた3人のこともしっかりと心の中に置いてお遍路に参加してほしいと校長先生からも話していただいた。その3人の気持ちもしっかりと持ち、2日目から5日目まで寺巡りをした中で般若心経というお経をとなえた。このお経には素晴らしい意味が込められていて、となえるだけで何か良い事があるのではないかという気持ちになりながらとなえることができ、1つの寺で2回となえるということで最終的には暗記するまで覚えることができた。

 このお遍路では、野球以外のことでとても大切な精神面やら、5・22の3人のことも思って寺をまわることで改めて命の大切さを教えてもらった6日間だと思っている。この経験を無駄にしないようお遍路で大変だったことやお経を全員でとなえることなどを野球に繋げて今年いい思いができるようにやっていきたい。自分の人生の中でもとてもいい経験となった。

 



 Report 16


二度と悲しみを繰り返さないために
私たちで伝えていきたい


吉野くん フレックスコース 2年(蒲町中出身)


 私は12月の20日から26日まで四国巡礼、「お遍路」を校長先生らと共に経験した。
 まず、何故このお遍路をすることになったのか、それは10年前の5月22日の事故が関係している。その事故は私の通っている仙台育英の生徒がウォークラリー中の信号を渡っている際に飲酒運転車両が突っこんで来て3人が犠牲、その他にも重傷者が出たとしてとても悲しい事件が起き、その3人はまだ私と同じ高校生、それぞれが夢を持ち未来に胸を膨らませていたことでしょう。とても悲しい事故に合い亡くなった3人のご冥福を祈り、私達、硬式野球部が生徒を代表し「お遍路」に行かせて頂いた。お遍路とは弘法大師の足跡をたどり、八十八ヶ所の霊場を巡拝することで昨年には四国八十八ヶ所霊場開創1200年だった。四国全土に広がっている霊場を巡る程の時間は無かったが移動はバスと歩きを繰り返して本来なら全て歩き移動するところをバスを使った為とても効率よく巡ることが出来た。道の険しいお遍路道だが私としては「高野山」という高い山の上にある「奥之院」という場所を登って参拝したのが今回、経験させて貰ったお遍路道で一番記憶に残っている。何度も本堂でお経を読んでいるうちに私は、何故この3人は命を落とさなければいけなかったのだろうか、たった一度の気の緩みで二度と戻ってこないものがあることを私達は分からなくてはいけないと感じる。この悲しみを繰り返さない為に私達は伝えていく。

 




 Report 17


道中では野球で培ってきたことを
生かせました


齋田くん フレックスコース 1年(西郷第一中出身)


 私は、四国巡礼〜お遍路〜で経験したことがいくつかある。このお遍路は平成17年の5月22日に起きた、飲酒運転事故によって3人の尊い命が奪われたことによって始まった。私はその場にいなかったので、聞いた話であるが、3人の他に多くの重軽傷者や心に傷を負った方々がたくさんいたそうだ。この事件からこの日は、飲酒運転根絶の日という日になった。このこともお遍路に行く前日に先生からいわれ、昔はこのような大変悲しい事件があったんだなと強く思った。この事件が飲酒運転事故を根絶するきっかけとなった。

 そんな中スタートしたお遍路。なにもわからないままスタートして、最初は、校長先生についていくことからスタートした。寺では本堂と大師堂に1回ずつお経を読む。まずは校長先生やいろいろな先生方が読んでいるのを聞いて覚えていった。事故で亡くなった3人のご冥福をお祈りする気持ちで読んだ。なかなか言えなかったお経も何回かやることによって言えるようになっていった。また、長時間歩くというのも初めての経験だったので距離の長さにとても驚いた。野球を通して培ったことが生きたのではないかと思う。私はこのお遍路を通して、いろいろな人と絡み、関わることができた。是非、今後機会があったら、八十八ヶ所やってみたいなと思う。校長先生をはじめ、いろいろとお世話をしてくれた先生方本当にありがとうございました。

 




 Report 18


歩きながら自分自身のことや、
チームのことについても考えました


立山くん フレックスコース 2年(秀光出身)


 初めて行った四国は、景色も気候も宮城とは違う。自然が豊かな地域だった。お遍路という行事が実際にあるという事も私は知らなかったし、どんなものなのかお遍路の歴史も詳しくは知らなかった。今回、お遍路に1週間の間だったが、参加することができて、学ぶ事もたくさんあったし、これから先の人生でもおそらく四国に行き、歩いてこれだけ多くの寺を回るということは無いかと思う。そのように考えるととても、貴重な体験ができた。少なくとも自分の周りでは親も含めてこのお遍路を体験したものは一人もいない。

 今回のお遍路は1週間という期間だが、途中でバスも利用し、少しそのポイントに近づいた場所から歩き始めるといったお遍路の流れだった。バスも利用しながら、かなりの疲労感だったのに、四国の全ての寺を回るお遍路をするとなると、かなりの体力と気力が必要でそう簡単にはいかないなと素直に感じた。しかし、歩く間に私自身の事も、チームの事も色々と考えながら、1週間歩くことができた。これからセンバツそして夏に向かって具体的に何をすべきなのかそして、私の役割は何なのかを具体的に考えるきっかけになったし、後は形に移すのみだと私は思う。今回は5・22の事で私の同世代の命が交通事故で奪われ、そのご冥福の祈りも兼ねてのお遍路だったが、けっして忘れてはならない出来事、そしてこういう命の失い方は悲しんでも悲しみきれないとお遍路で学ぶ事ができた。

 




 Report 19


今を一生懸命
生きなければならないと思いました


本田くん フレックスコース 2年(秀光出身)


 私はこの度、お遍路に参加させてもらった。参加してきて一番強く感じたことは命の尊さについて。今から10年前の5月22日に起きた事故により、亡くなられた3人の為にできることをしようという目的から、この四国巡礼お遍路が始まった。 5月22日に亡くなった3人は学校行事の最中に飲酒運転の車によって命を奪われる形になった。このことから恐怖の思いも感じたが、一番はやはり人はいつどこで何が起きるのか分からないのだから今を一生懸命生きなければならないと思う。明日生きていられるなんて保証など、どこにもないのだから、今生きていられることに感謝して今を精一杯生きようと思った。

 今回、硬式野球部19人で参加したお遍路では、時間の関係で全ての寺を回ることはできなかった。しかし、それでも頭がぱんぱんになるくらい良い経験をすることができた。これから生きていく中で、なかなか出来ない体験だったし、日本の歴史についてもたくさん学ぶことができた。そして、私達は歩いて移動していたが、一部時間短縮のためにバスを使った。昔は車もなかったのだと考えると時代の変化を感じる。原点に戻って自分自身の力で歩く大切さも学べたので良かった。

 このお遍路では、精神面であったり野球以外で大切なことを学ぶことができた。亡くなった3人の分も今を全力で生きて、命があることに感謝して一日一日大事にしていく。


 
※生徒の学年・コースは、2015年2月時点のものです。
 
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