2014 Topics  茶道部、仙台育英獅子太鼓部、キューバ共和国へ
 
     Episode 1


飛行機を降りたときに、
最高の演奏をしようと決意して


門間さん 外国語コース 3年(中田中出身)

 キューバに行くと決まったときから、期待と不安が入り混じっていました。特に不安だったことは、3年生が私を入れて2人しかいないことでした。きちんと皆をまとめ、3年生としての責任を果たすこと、聴く人に感動してもらえるような演奏ができるかということが、私にとって大きなプレッシャーでした。


 飛行機を降りた瞬間から、日本とは違う異国の雰囲気に圧倒されました。このとき私は、最高の演奏をして絶対に成功させるぞ、と決意しました。
 式典の演奏場所は、支倉常長公の成し遂げたことの偉大さが一目瞭然でした。そして、私たちが演奏できることがどれだけ光栄なことなのかを実感しました。正直、場所が限られていたのですが、私たちは最善を尽くすことができました。大きな拍手をしていただき、少し肩の荷が下りました。

 その後のレセプションでの演奏は、式典よりも少しリラックスすることができていたと思います。終わったあとに、大きな歓声が聞こえてきて、日本とキューバの友好に少しでも貢献することができたのではないかという気持ちになりました。

 この2つの演奏が、私たちにとって太鼓としての最後の大舞台でした。こんなにも重要で光栄な場で締めくくることができ、私は本当に幸せ者なのだと思います。

 今回のキューバ渡航では、様々な経験を積むことができました。そしてたくさんの新しい出会いがありました。私たちが大きく成長することができたのは言うまでもありません。キューバで得たことを今後に活かしていき、いつまでも日本とキューバの友好が続くように私も行動していこうと思います。




     Episode 2


演奏を通じて生まれる絆を
伝えたいと思いました


本田くん T-フレックス(現・フレックス)コース 3年(蛇田中出身)

 私たちはキューバという国自体を知りうる機会があまりありませんでした。公用語がスペイン語であり、英語も通じない可能性が高かったのでコミュニケーションの取り方にも不安を感じました。しかし、私がそれでもキューバ訪問に参加させていただきたいと思った理由は、昨年経験した台湾での海外公演を通じ学んだ、言葉を超えて生まれる絆や、一体感をキューバの方々にも私たちの演奏を通じて感じて欲しいという願いからです。
 その願いを胸に、私たちはキューバへと向かう飛行機に乗りこみました。

 そして迎えたイベント当日はあいにくの天気に見まわれ、外は雷雨でめちゃくちゃ。ですが、私たちのイベントへ向けた想いを感じとってか、天気はしだいに回復のきざしが見え、演奏本番へと向かいました。仙台の方向を指差す支倉常長像の前で行ったセレモニー。まだ若干の雨の中、先生方が太鼓のケアをしてくださり、決して最良とは言えないコンディションの中でしたが、いざ演奏が始まるというその時、雨がピタリと止み、雲のすきまから太陽が望めました。きっと天が味方してくれたのだと感じ、私たちはいつも以上に思い切り演奏する事ができ、同時に楽しむ事も忘れず、イベントは成功を収めることができました。

 その他、キューバの人々、現地に共に向かった使節団の皆様との言葉によらない、演奏を通じたキューバでの日々で生まれた絆を感じ、それを伝えることができたと思います。

 この旅で私は人と人との目に見えない絆の尊さを再確認し、あたりまえのように感じる全ての事は実は努力の結晶であり、常に感謝を忘れず過ごしていくべきだと感じました。私はこのことを未来へと続けていく義務があると思います。その義務を果たし、私自身の未来へもつなげていく事が、これからの私の目標です。




     Episode 3


キューバの人々の気さくさ、明るさを
肌で感じられました


髙橋さん 特別進学コース 2年(中野中出身)

 キューバという国は、あまり私の中では知識がなくとても不安がある印象でした。しかし実際にキューバの人たちの暮らし、人々の明るさを肌で感じて違った印象を受けました。キューバへ行って最初に思ったことは、人々がとても明るいということです。初めは通じない言語で話しかけられとてもとまどいや恐怖があったのですが、言葉が通じなくてもそこに思いやりがあったり、私達が伝えようとしていることを理解しようとしてくれる気持ちが伝わりとても感動しました。私がもし、日本にいて外国の人に話しかけられても私はその人を警戒して遠ざけてしまうでしょう。けれどもキューバの人たちは本当に気さくで、温かい人たちばかりで最初ふさぎこんでいた私でも、慣れてくると自分から手を振ったりと、私の方から歩みよるようになっていきました。

 私がキューバで一番感じ、学んだことは異文化に対して抵抗がないことです。前文にも述べたように私は小さい枠にはまっていて、違う言語を述べたり、枠にはない人たちに関わると固まってしまい拒絶しようとしてしまいますが、キューバの人たちはその枠組みがなく相手の違いに対して余裕があるようにみえました。なので私もキューバの人たちに学んだ親しみやすさと明るさを忘れずに人と関わりたいと思います。また、私は英語が苦手だったのですが、キューバに行くと英語を話す人も多くいました。やはり英語は世界共通でやらなければならない教科だと改めて感じました。
 私はこれまで海外に行ったことがなく全てが未知の体験でとまどうことも多々ありましたが、キューバで学んだ、言葉の大切さや人との関わり方を生かし、いままで知ろうとしなかった周りのことを今度は自分から学んでいき、国際的な人間になりたいと思っています。





     Episode 4

アンコールの声を聞いた嬉しさで
胸が熱くなりました


池谷さん 特別進学コース 2年(南光台中出身)

 
今回の交流は私の人生において、一生の思い出に残る貴重な体験となりました。この交流を終えて私は心から仙台育英学園高等学校に入学し、獅子太鼓部に入部して良かったと思いました。この交流に参加して私は国境を越えて様々なことを学び、感じてきました。
 まず、一番学んだことは人との関わり方です。交流先で、私は沢山の人の温かさにふれてきました。誰か困っている人がいた時、例え言語が通じないとしても、キューバの方々は手を差し伸べてくれました。私は実際にこの目で見て感じてきました。その時に気付きました。もし自分だったらこんなに親切に人に手を貸せるだろうか、と。ましてや外国人というだけで少し身を引いてしまうような私にとって、キューバの方の笑顔とあの温かさは忘れられません。

 学んだことも沢山ありますが、心から嬉しかったこともあります。それは、キューバの方々を前に大使館で演奏した時のことです。普段から本番に弱い私は緊張で胸がいっぱいでした。しかし、実際に真剣に聞いてくださっている方々を目の前にすると、充実感が湧いてくるのと同時に、楽しさで緊張など忘れてしまう程でした。終わった後、しばらく拍手が続き、私の目の前で聞いてくださった方が「アンコール!」と叫びました。私は初めてのことで一瞬耳を疑ったのと同時に嬉しさで胸が熱くなっていきました。そんな中アンコールに応えた曲は、きっと今までで一番笑顔でたたくことが出来たと思います。喜んで聞いて下さってるキューバの方々を見て、私は仙台育英学園高等学校の生徒、いや、日本を代表した生徒として、日本の文化を伝えることが出来たことを誇りに思いました。初めての地で初めての人に聞かせる和太鼓は私が想像していた以上に深く記憶に残りました。

 そして私は、今回の交流でとても大事なことに気付かされました。それは、私の周りにいる全ての人の存在の大きさです。この交流を無事に成功できたのも、その全ての人のお陰だと思っています。この交流を企画して下さったのも、私達に最高のおもてなしをして下さったのも、現地で通訳やお手伝いをして下さったのも、私達が無事に帰国できたのも沢山の方がこの交流事業に協力して下さった証です。私はそこで、普段の生活から自分がどれ程の人に支えられているかに気付きました。そして、異国の場で協力し合うことで、仲間の見られなかった一面を見ることができ、より一層信頼感が深まった気がします。

 この日本・キューバ交流事業は私にとって初めてのことばかりで、本当に貴重な体験をすることが出来ました。何よりも、この交流を心から楽しむことが出来て良かったです。日本に帰ってきてまたいつもの日常が始まると、まるであの楽しかった交流がとても昔のことのように感じられ、別の世界にいたような気さえしてしまいます。しかし、ふと空を見上げると、キューバのあの青々しい綺麗な空に似ていて、元気が出ました。私はこの交流で出会った様々なこと、キューバの人の温かさ、太鼓をたたく喜び、全ての人に感謝することを胸に、日々の生活に生かしていきたいと思います。




     Episode 5


日本でたくさんの人たちに
キューバのことを伝えていきたい


瀬川さん 外国語コース 1年(小牛田中出身)

 キューバという国は私にとってあまり身近な国ではありませんでした。イメージしても野球やバレーボールなどのスポーツの国というイメージしか湧きませんでした。どんな国なんだろうという期待と不安な気持ちでいっぱいで、キューバへ入国しました。キューバでの滞在は毎日がとても楽しかったです。

 キューバに到着して2日目に記念式典とレセプションが行われ、そこで太鼓を披露しました。記念式典の前には大雨が降り式を行うことができるのかなと心配でしたが、無事に行うことができました。支倉常長像の周りには、日本の方々だけではなくたくさんのキューバの方も集まってきていました。海外での演奏は初めてだったので不安だったのですが、しっかりと演奏することができました。その後、キューバ日本大使館で行われたレセプションでも演奏しました。ここでの演奏でもたくさんの人の前で演奏させていただきました。緊張したのですが、とても楽しんで演奏することができました。たくさんのキューバの人たちに日本の文化を知っていただき、楽しんでいただけていたら嬉しいです。

 3日目にはハバナの旧市街へ行きました。キューバ革命に携わった人たちの像があったり歴史的な建物がたくさんありました。そして私は驚いたことがあります。それは、その至る所に音楽を演奏している人がいるということです。日本のキューバ大使館で大使のお話を聞いた際にみんな音楽が好きだとおっしゃっていたのですが、本当にそうなんだなあと思いました。その日の午後にはラ・コルメニータの子供たちとの交流にも参加することができました。歌を聞いたり、その歌に合わせて一緒におどったりと、とても楽しい時間をすごすことができました。

 日本にはキューバについて何も知らない人たちがたくさんいるのではないかと思います。私たちにはキューバをたくさんの日本人の人たちに知ってもらうという使命があると思います。私たちが伝えていくことによって、もっとたくさんの人たちに知ってもらい、今後さらに日本とキューバの友好関係が良いものとなっていけばいいなと思います。
 この交流事業を通してたくさんのものを得ることができたと思います。この貴重な経験を無駄にせず様々な場面で生かしていきたいと思います。


               



     Episode 6

日本の「動」と「心」の文化を
太鼓演奏と茶道で伝えて


柳原さん 外国語コース 1年(将監中出身)

 キューバに渡航する前はどんな人が暮らしていて、どんな町なのか想像もつきませんでした。キューバが社会主義国であるという事だけは知っていたので、社会主義国を自分の目で見ることができる貴重な機会だと思い、とても楽しみでしたが不安もありました。
 約20時間のフライトを終えハバナの空港に着くとすぐに音楽が聞こえてきました。そしてたくさんの人々が私たちを歓迎してくれたのです。ノリの良いラテンの音楽によってキューバに対する私の不安は一気に吹き飛びました。

 1日目は式典とレセプションで太鼓を披露しました。和太鼓はキューバの方々にとってあまり馴染みのない楽器だと思うので楽しんでもらえるか心配でしたがノリ良く聞いてもらえました。また、ひょっとこや獅子舞もキューバの方々は初めて見たと思いますがとても笑顔で見てくれていたので、とても嬉しい気持ちになりました。中には、「日本の文化に興味があるの」と話しかけてくれる方もいました。その方に太鼓や衣装の説明をしたりして、コミュニケーションを取ることができ、とても良い経験となりました。

 2日目は「ラ・コルメニータ」という、音楽を演奏したりする子供たちと交流しました。ラ・コルメニータの子供たちは6曲も披露してくれました。ほとんどの曲がノリが良い曲で、一緒に踊りを踊りました。一緒に踊る時間はとても楽しく、あっという間に時間が過ぎました。言葉は通じませんでしたが音楽を通じて心が一つになり、笑顔が絶えない素晴らしい時間を過ごすことができました

 また、私は茶道部のお手伝いもしました。キューバの方々は、日本の「わび、さび」の精神に驚いている様に思えました。苦くて飲むことができないのではと心配された抹茶もおいしそうに飲んでくださったので、私も嬉しい気持ちになりました。中には、私たち獅子太鼓部の演奏を見て下さっていた方もいて、日本の「動」の文化と「心」の文化を感じていただけたのではないかなと思います。

 キューバで現地の方々と交流し、キューバの文化に触れることで私の海外に対する視野が広がりました。渡航する前は想像することもできなかった異国の地で、日本の文化を伝えることができたのはとても良い経験になり、自分の教養を深めることができたのではないかなと思います。これからも日本の良き文化をたくさんの方々に伝えていきたいです。





     Episode 7

キューバにもっと居たい、と思えるほど
充実した5日間でした


天野くん 英進進学コース 1年(塩竈第二中出身)

 3日目は日本・キューバ友好400周年記念式典と在キューバ日本大使公邸にての演奏をしました。式典は、支倉常長銅像前で行われ、少し雨が降る中での演奏で少し不安でした。私は獅子舞担当で、精一杯舞いました。その後すぐに大使公邸に行き、演奏しました。キューバの方々の反応はとてもよく、用意していなかったアンコールをもらいました。なんとかアンコールを乗り越えました。たくさん盛り上がり、自分たちの演奏にやりがいを感じました。

 4日目は、アジアの家などの見学と日本・キューバ友好400周年記念コンサートの鑑賞をしました。キューバの子供たちは色々な楽器と歌声で音楽を披露してくれました。とってもノリのいい音楽で、私たちを踊りに誘ってくれました。私たちは踊らずにいられなくなって、とても楽しく交流会をすることが出来ました。記念コンサートでは、日本歌劇団の方々と和太鼓を演奏する加藤拓三さんのすばらしいコンサートでした。歌劇団の方々は、とても美しい歌声や踊りを披露してくれ、とても感動しました。拓三さんの和太鼓は、コンガを叩くキューバ人とのコラボもあり、すごく楽しむことが出来て、ソロ演奏では太鼓部である私たちにとってすごく心に響く演奏でした。

 最終日には、旅行でお世話になったキューバの方々に現地のスペイン語で、「ムチャスグラシアス」日本語で「有り難うございました。」と言って、空港に向かいました。
 私は5日間の体験を通し、キューバの良さと文化、そして日本との違いを学びました。最終日には、もっとキューバに居たい、帰りたくないと思いました。




     Episode 8


たくさんの方に協力をいただいて、
一生ものの思い出になりました


玉田さん フレックスコース 1年(坂元中出身)

 1日目の式典では、支倉常長像の前で「獅子舞」と「祭り」の2曲を演奏しました。式典の時、雨が降っていて太鼓の面が濡れてしまったり、地面が濡れていてすべりやすくなっていたりと不安定な状況でした。そんな中でも動じずに太鼓を叩く先輩を見て尊敬の気持ちが溢れました 。
 式典の後のレセプションでは、在キューバ日本大使館公邸での演奏でした。午前中にレセプションの際の場所確認をしに行った時、意外にも場所が狭く、その後ろにはプールがあるというハラハラしたステージでした。
 そしてレセプション本番では、たくさんの方が集まっていて緊張しました。レセプションでは、「統一」と「奉納」を演奏しました。「奉納」ではバチ回しがある曲で、私のポジションがプールの前だったのでバチを落とさないか不安でした。ですが、無事演奏が終わりホッとしていたら、アンコールという声がかすかに聞こえ驚きました。そして、アンコールという声にこたえ、「祭り」という曲を演奏しました。演奏後とても大きな拍手をいただき感動しました。
 校長先生には1日目の式典で、雨で濡れていた太鼓をハンカチでふいていただいて、本当に感謝しています。

 今回のキューバ渡航は一生ものの思い出となりました。3日間という短い間で出演や観光など、たくさん経験することができました。  初日から雷雨という悪天候にみまわれましたが、本番では協力し合いすばやく準備するなどできたのでよかったです。
 この度は、たくさんの方にお力添えをいただきました。本当に感謝しています。ありがとうございました。




     Episode 9


お点前を披露したあとの
「美味しかったです」に嬉しくなりました


吉岡さん 外国語コース 3年(門脇中出身)

 私は今回のプログラムのお話を頂いた時はキューバについての知識はほとんどなく、色んな方々からお聞きした話や本やインターネットで調べたことを元に描いたイメージを胸にプログラムに参加させていただきました。陽気で音楽を愛する人々が集う国、というイメージもありつつ、しかしインターネットには様々な情報もあり、正直なところは不安な気持ちもありました。又、プログラムの目的である茶道の披露も、キューバの方々は興味を持ってくれるのか、楽しんでくれるのかと思い、そこにもまた不安を感じていました。
 日本大使館でのレセプションやアジアの家でのレセプションでは、水が足りなくなったり物を忘れたり等のハプニングがありながらも、先生方はじめ多くの方々に助けられ無事に終わることができました。点前を見ていて下さったキューバの方々が帰り際にわざわざ私に「ありがとうございました」や「美味しかったです」と声をかけてくださり、本当に嬉しかったです。日本の伝統文化を受け入れてもらえたのだと知り、なんだか安心したような気にもなりました。

 帰国の前日の夜、私は門間さんと2人代表でキューバの同年代の子の家庭訪問をしました。16歳の女の子2人と17歳の男の子1人と会話やおみやげ交換、ご飯を一緒に食べたり抹茶を飲んでもらったりと、たくさんの交流をしました。実際にキューバで生活している子たちの話を聞くことができたことで、キューバで今流行しているものや普段何をして遊んでいるのか、キューバの伝統等を知ることができました。交流していくうちに、通訳を通してじゃないと会話ができないもどかしさや他国の生活を知る楽しさを感じ、もっとたくさんの国際交流をしたいと思いました。又、他の言語ももっと知りたいと思うきっかけになりました。

 今回のプログラムは私にとって忘れられない貴重な経験となりました。これからは、今回のことを糧にもっと多くのことに挑戦し、もっと世界を見ていきたいと思います。参加できて、本当に幸せでした。




     Episode 10


たくさんのお客様を前に、
「国際的なおもてなし」を実感

髙橋さん 外国語コース 3年(村田第一中出身)

 キューバへ出発する前に在日本キューバ大使館で団結式を行いました。そこでは、キューバ大使である、マルコス・ロドリゲスさんからお話を頂きました。マルコスさんはお話で、キューバはとてもにぎやかな国だとおっしゃっていました。私はその話を聞いた時に、そんなにぎやかな国で静かな茶道を披露したら気に入ってもらえるのか不安になりましたが、マルコスさんは「大丈夫」とおっしゃってくださり、少し安心しました。

 キューバに着いて1日目に記念式典に参加し、茶道のデモンストレーションを行いました。私達にとって、浴衣を着て海外で御点前を披露するということは初めての体験でしたのでワクワクする一方少しの不安がありました。本番では私の想像を超えるお客様に来て頂き、すっかり不安がなくなりました。御点前をする前までは、途中で退席されてしまうお客様も多いのではないかと覚悟していましたが、決してそのようなことはなく、むしろ逆でした。和菓子のおかわりを求める方がいらっしゃったり、私達の御点前を興味津々に見てくださる方が沢山いらっしゃってとても感激しました。30分間という短い時間ではあったのですがとても充実したデモンストレーションになりました。
 2日目にはアジアの家で茶道を披露しました。前日の御点前の時よりお客様がいらっしゃり、お茶碗が足りなくなる程でした。1回だけの御点前でしたが沢山の方々に来て頂けて大変嬉しく思いました。

 キューバの方々にとって、和菓子を食べて、お茶を飲むという機会はなかなかないことだと思います。そして、初めての経験だった方が多かったと思います。私達にとっては初めてのキューバで初めての御点前と、お互いに初めての経験をしたことによって良い刺激を与えること、得ることができたのではないでしょうか。日本・キューバ交流400周年にふさわしい交流ができたと思います。

 高校に入学してから習い始めた茶道を通して、「国際的なおもてなし」を実感しつつ、キューバの方々と交流できたことをとても誇らしく思います。

 このような貴重な経験を糧に今後とも勉学に励んでいきたいです。




     Episode 11


在日キューバ大使館で
代表としてスペイン語で挨拶


大友さん 外国語コース 2年(五橋中出身)

 10月1日、学校を出発したのち、東京の在日キューバ大使館に行き、団結式をしました。そこで在日キューバ大使であるマルコス・ロドリゲス様にお話をいただきました。私は代表としてスペイン語で、「私たちはキューバに来ることができ、とても光栄です。そして、皆さんに日本の伝統文化を披露できる機会を持てることを嬉しく思います。どうかキューバと日本の友好関係が永遠に続きますように!」とスピーチしました。とても緊張しましたが、良い経験になりました。

 翌日、羽田空港からバンクーバー経由でキューバの首都ハバナへと向かいました。ハバナの空港が見えてくると、バンクーバーの景色と全然違ったので驚きました。バンクーバーは、高層ビルが多く近代的な都市ですが、それに比べてハバナは緑が多く建物も少なく、自然のなかに街があるようで杜の都とよばれている私たちの仙台と似ていると思いました。

 2日目、在キューバ日本大使館で交流事業が始まり、大使館に来るお客様にお茶を振る舞いました。浴衣を着ているため動きにくかったのですが、お茶を美味しいと言ってくださった方がいてとても感動しました。

 3日目はハバナの旧市街に行き、最初にその旧市街の入り口にそびえ立つフェルサ要塞を見ました。これは、ハバナ市内に幾つかある要塞の中でもっとも古く、1555年にもう建築が始まったため、1614年(慶長19年)7月3日にハバナに寄港した支倉常長らも同じ景色を見たと思うと感動しました。その後旧市街内にある、アジアの貴重な骨董品が置いてあるアジアの家でお茶を振る舞いました。前日の大使館で振る舞ったときよりもお客さんが来ていたので驚きました。この日の夜には日キューバ交流400周年記念公演を見ました。OSK日本歌劇団や和太鼓とキューバ・パーカッションの共演など、普段見られない舞台を見ることができました。
 今回の交流事業で日本とキューバの交流の架け橋になることができありがとうございました。

 



     Episode 12


一つひとつの出会いに意味があると
実感することができました


戸田さん 外国語コース 2年(八戸根城中出身)

 10月1日~10月6日まで、『日本・キューバ交流400周年交流事業』でキューバに茶道部一員として行ってきました。初め、キューバと聞いた時、どんな国なのか、どんな人がいるのか、まったく想像がつきませんでした。しかし、キューバに行く前に、東京にある日本キューバ大使館でキューバ大使の方に会った時、とても優しくこういう人がたくさんいる国なのかなと不安が少し消えた状態で行くことができました。キューバにつくと、大きい音量で音楽がなっていて、明るく迎えてくれました。私たちの荷物なのに、笑顔で手伝ってくれたり、バスから降りる時、手を貸してくれたりと、優しい人ばかりでした。2日目は、日本国大使館でレセプションをしました。たくさんの人が来て、日本の抹茶と和菓子を、「おいしい」と言ってくれました。3日目は、アジアの家で、お茶をたてました。そこで、出会った1人の男性の方に「宮城県はどうなりましたか?」と聞かれ、話をしている中で、東日本大震災の時、がれき撤去の手伝いに来てくれた人に会いました。私は、出会いというものを改めてすごいと思いました。一つ一つの出会いにちゃんと意味があり、大事にしなければならないということを学びました。こんなにも心配してくれて、手伝いにも来てくれた人とここで会ったということに意味があり、日本に帰ったら、私にも、出来ることは何でもしたいと思いました。

 最後に、今回のキューバ渡航を通して、これからも、キューバと日本の交流が続くように、私も出来ることは積極的にしていきたいと思えたものでした。日本には、ないもの、対して、キューバにないもの、そういうものをこれからもっと仲のよい国になって、知っていけたらと思います。私の将来の夢の参考になったものが多かった6日間でした。



     Episode 13


現地の人々の優しさ、温かさで
充実した毎日


清水くん フレックスコース 2年(大和中出身)

 キューバに行って2日目は、日本キューバ友好400周年記念式典で太鼓を演奏しました。その日はあいにくの雨で地面がとても滑りやすくなっていて獅子がとてもやりづらく大変でした。でもうまくできたのでよかったです。
 ほんとうにキューバでは、毎日が充実して、とても楽しかったです。キューバの人達は優しく温かく、なにより明るいことが分かりました。この、日本・キューバ交流400周年交流事業を通して色々な事を学び、経験し、いい思い出になりました。キューバで学んだことをこれからも活かし頑張りたいと思いました。



     Episode 14


キューバでは和菓子や浴衣が
とても人気がありました


橋本さん 外国語コース 2年(大沢中出身)

 キューバには、4日間滞在し、1日目と2日目には、それぞれ日本大使館と、アジアの家というところで茶道をしました。3年生の先輩が、お手前をして、私たちは水屋で、お茶をたてました。学校の授業などでしか、茶道をしたことがなかったので、いつもとは違う環境でするのは大変な部分もありました。水は、ミネラルウォーターを使わないといけなかったり、日本は軟水だけど、キューバは硬水らしく、お茶がたたなかったりということがありました。また、キューバは蒸し暑く、その中で浴衣を着ながら作業をするのも、慣れないことで大変でした。キューバの方々は日本人の私たちが飲んでも、苦いと思うお茶を、「おいしい」と飲んでくれて、とても驚きました。そして、お団子や、おせんべいなどの和菓子や浴衣も、珍しいらしく、とても人気がありました。

 今回、キューバに行くまで、キューバがどんな国かよく分からなく、不安もありましたが、キューバの人々は優しい人ばかりで、人の温かみを感じました。そして、日本の文化について少しでも知ってもらうことができてよかったです。このような貴重な経験を、これからに活かしていきたいと思います。

 



     Episode 15


私自身もキューバ大使として
良いところや問題点も日本に伝えたい


浅野さん 外国語コース 1年(西山中出身)

 キューバに着くと空港では沢山の現地の人々が出迎えてくれました。「Japon」と書いてあるボードを持っている人もいれば、演奏していたり、笑顔でこんにちはと言ってくれる人もいました。私は不安な気持ちから一気に解放され、この3日間どんな風になるのだろうと楽しみになりました。
 翌日、早速茶道の出番があり、浴衣を着て日本大使館でお点前を行いました。浴衣は大変好評だったのですが、日本のお茶やお菓子はキューバの方々に受け入れてもらえるか少し心配でしたが、ほとんどの人がお茶を飲み干して、グラシアスと言ってくださいました。
 次の日はアジアの家で行いました。この日も1日目と同じようにほとんどの方が飲み干してくれました。日本の文化がこのように外国に知れ渡ってくれる嬉しさを実感しました。

 キューバには沢山の陽気で親切な方がいます。しかし、そんな中にも貧困に悩まされている人々も多いということを知りました。そのような人達を見て、私には何ができるかを考えました。それは、キューバ大使としてキューバの良い所や、その反面に問題点を日本に伝えるべきだと思いました。ですから、今後は色々なボランティアなどがあったら積極的に取り組んでいきたいです。

 そして、人生初の海外が今回のこのキューバということは私にとってとても大きな影響を与えることになりました。キューバの自然や人々や歴史の素晴らしさを知り、また問題点となることも見つけ、また海外の人と繫がることの楽しさ、文化の違いを学ぶことができました。
 本当に貴重な体験をさせていただきありがとうございました。この経験を生かし、将来に役立てます。これから私はスペイン語を学び、いつかキューバに行くために頑張ります。



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