キラリティ(対掌性)がどんなものなのか、さらに理解するために分子模型を使用して、乳酸と酒石酸のプラスとマイナスの分子を組み立てます。
液晶モニターなどに使われている偏光板は一定方向の光の波を通すものです。小俣先生が偏光板を2枚重ねて、1枚の角度を変えていくと光の量が変わることが確かめられました。
ここでチョコレートの容器を使って、旋光計を作製します。
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キラル分子で重ね合わせることができない2つの分子で、それを互いに“エナンチオマー”と呼びます。原子の数や化学的な反応が同一でも、立体結合の構造が異なることで、光の波にねじれを起こす“旋光性”に変化が出るのです。
今回は、ショ糖とリモネンの旋光度を測定しました。 |
分子の違いを判別できるのは「人間もキラル」だから
リモネンのプラスとマイナス、ショ糖の条件を変えて測定し、旋光度が違うことなどを確かめます。リモネンのプラスとマイナスの香りの違いについて、キラルな分子であるだけで、なぜ人間は香りの違いを感じられるのか、ということについて小俣先生から、「人間の受容体のアミノ酸もキラルであるため違いを感じることができる」、というお話が飛び出し、生徒は興味津々といった様子で聞き入っていました。
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