2014 Topics

 第5回サイエンス・コ・ラボ

 
再生医療で注目される “ES細胞”を 実際に観察しよう
 
 
    第5回サイエンス・コ・ラボ

日 時:2014年11月8日(土)13:00〜16:00
場 所:宮城野校舎 理科実験室
テーマ:『酵素反応で幹細胞を染色する』
参加生徒:秀光4・5年生
     特別進学コース1・2年生 (希望者)
講 師:東北大学大学院環境科学研究科
    珠玖 仁 准教授
    大学院生の皆さん



 「本日勉強する幹細胞とは、骨や血液など他の細胞の幹(みき)になって、分化していく細胞のことです」と話す珠玖先生。説明では実際に細胞が分化していく映像もスクリーンに写され、生徒たちが興味深い様子で見つめます。
 第5回サイエンス・コ・ラボのテーマは『酵素反応で幹細胞を染色する』です。指導のため宮城野校舎にお越しいただいたのは、東北大学大学院環境科学研究科 準教授の珠玖 仁先生と2名の大学院生の方々です。会場の理科実験室に秀光4・5年生と特別進学コース1・2年生の希望者が集まりました。


ES細胞は“人間のどんな細胞にもなれる性質"

 ヒトの受精卵で形成される『内部細胞塊』は、実質的に“人間のどんな細胞にもなれる性質”を持っています。これを取り出して培養したのがES細胞(胚性幹細胞)であり、「子宮に似た環境で共培養すれば無限大に増やすことができます」と珠玖先生は話します。そして、ES細胞をマウスに移植した際、神経などの複雑な細胞になっていく様子をスライドで説明してくださいました。
 実験では、ES細胞、心筋細胞、がん細胞を染色して観察を行います。

 
実験内容


さまざまな分野で進んでいる、細胞の研究


 珠玖先生から、iPS細胞を使ったヒトへの臨床研究が2014年9月に行われたことを取り上げ、細胞に関する研究は生殖補助医療技術や再生医療の分野などで注目されているのだと話していただきました。細胞の研究が進むことによって、将来医療などに大きな可能性が開けることを知った生徒たち。細胞を観察する様子は楽しそうでありながらも真剣そのものでした。


サイエンス・コ・ラボとは

 2012年夏からスタートした、秀光中等教育学校と仙台育英学園高等学校 特別進学コースによる理科の共同実験講座『サイエンス・コ・ラボ』。毎回教授をはじめ専門の先生方を招いて専門分野の実験・実習を体験できます。