第1回サイエンス・コ・ラボ 『天然ビタミンEの分離回収実験』

 
実験内容
 
東北大が開発! 樹脂を用いたビタミンE回収法

 ビタミンEは高い健康維持機能を持ち、食品添加物としても身近な成分ですが、実は天然のものは非常に高価です。しかし以前までは熱などを使用し、本来回収できるビタミンEも一緒に壊してしまうような抽出法しか存在しませんでした。
 今回、ビタミンEをエタノールに溶かした溶液を使用し、東北大が開発した非常に効率の良い『新分離回収法』でビタミンEを抽出します。
 


6つの異なる粒子で、一番回収効率が良いものは?

 大学院生の皆さんに指導していただき、10班に分かれて実験開始です。6つの瓶ですべて異なる吸着剤(ガラスビーズ1種・イオン交換樹脂5種)を用意し、ビタミンE溶液を入れて比較します。抽出後、ブラックボックスに入れた瓶にUV(紫外線)ランプを当てて樹脂が光ることで、陰イオン交換樹脂がビタミンEを吸着をしていると確認できました。
  東北大の『新分離回収法』であれば、吸着剤に樹脂を使用することで分離がしやすく、さらにビタミンEを壊すことなく取り出せるのです。

条件7として大学院生の皆さんが、実際の廃棄用植物油から樹脂を用いてビタミンEを取り出したものを見せてくださいました。